■グチ活会議とは
『グチ』と聞くと、悪いもの、言ってはいけないものと思っている人が多いようです。
特に日本の会社では「不平、不満は言うな!」「グチを言っている暇があったら仕事しろ!」と言われることもしばしば。
もっとも、『グチ』が誰かの悪口で終わってしまうようなら、後味が悪く、聞いている人も良い気分でいられないのは事実です。
ただ、別の見方をすれば、『グチ=本音』でもあるので、その本音を少し掘り下げれば、それは本心であると言えます。
「本当はこうありたいのに」という思いの裏返しが『グチ』という形で出てしまうことも多いのではないでしょうか。
一方、現実の社会では建前が前提になり、本音を隠して、仕事をしている部分も多く、逆にストレスが溜まる構造を
作ってしまっているような気がします。
先にも申し上げましたが、『グチ』は本音であり、掘り下げると本心に転換し、これに着火すれば本気になり、
モチベーションが上がると言う循環が作れるわけです。これを私は『グチ』の成功循環と呼んでいます。
逆に、建前は言わば、「うそ気」と言われ、この状態でいると不満が溜まり、ストレスが増し、ついには鬱、離職等々に
行き着いてしまうこともあります。
■グチ活会議の手順
つまり、私は会社の中で意図的にグチを言え合える時間を取られてみてはいかがでしょうかとご提案したいのです。
できれば、付箋紙等を使って、すべてのグチを見える化し、もうこれ以上出ないと言うところまで吐き出して、
グチを網羅した後、そのグチに緊急度と重要度に2軸で4象限に分けてみると、実は会社の生産性を下げている
根本原因が見えてくるのです。
その後は、問題に優先順位をつけて、手をつけやすいものから解決策を考えていければ、
立派な問題解決のミーティングになるのです。
いかがでしょうか。
私は、これを『グチ活』会議と呼び、コンサルティングの現場で行っています。
そして驚くなかれ、『グチ活』の効果は絶大!
「10年来の問題が解決した!」
「1年で赤字が黒字に転化した!」
「3年で15億の売り上げが30億になった! 」
なんてことまで現実におこっているのです。
■グチ活会議のポイント
ポイントは『グチ』を言うことに「許可」を出し、「なんでも話せる安心安全な場」を作ることです。
『グチ』を出し切ったあとに、「で、どの問題から解決していきましょうか。」と舵を切りさえすれば、
他責は必ず自責に転化します。
『グチ活』の根本にあるのは、人間の業の肯定です。「言うな」と言われてもつい口をついてしまうのが、人間です。
なので、『グチ』を否定するのではなく、活かして良い方向にもっていくのが自然だと思います。
是非、社内でトライしてみてはいかがでしょうか。