中古車買取業

ビジネスモデルの転換が進み業績もV回復

当初の課題

市場からの中古車の直接買い取りを強みにし、即オークションへの出品販売により、在庫を持たずに、回転良くキャッシュを回し、業績を伸ばしてきた会社が競合過多により売上が頭打ちになった。
そこで、市場からの直接買取を武器に、安さで訴求する小売販売にビジネスモデルの転換を図った。しかし、思うように売上が伸びず、原因究明と改革を図りたいとオーナーの会長より直接コンサルティングの依頼を受けた。

コンサルティングポイント

九州に買取、整備、小売りを一貫して扱う大型フラッグシップ店を展開していた。しかし、買取と整備と小売りの一体感がなく、目標もバラバラで、業績が伸び悩んでいた。
メンバーを集めてヒアリング行い、問題を分析したところ、統括している事業部長が買取の成功で出世してきた人物であり、部下への指示が相変わらず、買取強化一辺倒で、小売部門を評価していなかった。つまり、会長の意向と、事業部長の指示に大きな乖離があった。
その後、現状の指示命令系統を変更し、本フラッグシップ店のみ、会長直轄のプロジェクトとした。その上で、小売部門をどう伸ばしていくかを買取、整備、小売りの3チームで話し合い、運営を小売りで人気の高い車両の買取と整備に切り替え、オークション用の買取、整備から小売り向けのバリューチェーンに大きく体制を変えた。

プロジェクト成果

プロジェクト開始から1年後、小売部門の売上台数が過去最高、単月で昨対300%の記録を更新し、大幅に業績を向上させた。
その後、全社的に小売部門強化の体制が築かれ、買取から小売へのビジネスモデルの転換が進み、業績もV回復を遂げ、株価も上昇に転じた。